ITAシステムの理論的背景
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リチャード・アームズ(Richard Arms.Jr)の開発によるボックスチャート方式では、ボックスの形状の変化と、株価の動きに対する関係に注目します。その最終目的は、株価の上昇、あるいは下降の予兆をチャート上に明示する、即ち買い、売りシグナルを出すことです。
一般的な現象として、株価が上昇過程にあり、ボックスの形状が日々、細身に移行するとき、その株価はあまり抵抗を受けることなく上昇しています。これに対し、ボックスの形状が日々太身に移行するとき、それは株価の停滞、あるいは株価上昇スピードの鈍化を意味します。
ボックスチャートの個々のボックスを目視するとき、この微妙な現象を迷うこと無く、的確に読み取ることは難しいものです。それは、株価の動きには日々の取引きに起因する、ランダム(無作為)に発生するノイズ(騒音=だまし的動き)が含まれるからです。
ボックスアナライザー(BA)機能では、このノイズを取り去り、ボックス形状の変化と株価の動勢を的確に抽出し数量化します。こうすることで株価の上昇、下降を予知し、売買シグナルを出します。
BA機能には次のような数値が使われます。
- ●株価レンジ(RNG)
株価レンジはボックスの高さを表現します。(レンジ=高値−安値)
●ボリューム(VOL)
ボリューム(出来高)はボックスの幅を表現します。
●中値(MP)
中値はその日の株価を代表するものとして使います。(高値-安値)÷2
●中値変動(△MP)
中値変動は前日中値と本日中値の差です(中値変動=本日中値−前日中値)。プラスは株価の上昇、マイナスは下降を示します。
●ボックスレシオ(BR)
ボックスの形状を表現します。(BR=レンジ÷ボリューム)
●インパクトボックスレシオ(IBR)
本日のボックス形状を直近の平滑ボックス形状と対比させ、本日のインパクト(影響度)を見ます。ここで、平滑化=ノイズ除去が施されます。
●インパクト中値変動(I△MP)
本日の中値変動を本日の中値に対比させ、本日のインパクトを見ます。プラスは株価の上昇、マイナスは下降を示します。
●本日BA値
本日BA値はインパクトボックスレシオ(IBR)に、インパクト中値変動(I△MP)による株価の上昇、下降の要素を加味したものです。
●インパクトBA値(IBA)
インパクトBA値は直近の本日BA値を加算し平滑化したものです。ここで、平滑化=ノイズ除去が施されます。
●BA連続係数
インパクトBA値が一定の期間、連続して上昇しているか、下降しているかにより、買い、あるいは売り信号を出します。その連続の期間を係数で指定します。
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売買ルール
■エントリー(買い付け)ルール
- 各銘柄につき、毎日以下の計算をします。手計算でも不可能ではありませんが、コンピューターを使うと便利です。ITAはこの作業を自動的に行い、シグナルを出します。
1.インパクトボックスレシオ(IBR)を算出します。
2.インパクト中値変動(I△MP)を算出します。
3.インパクトBA値(IBA)を算出します(1と2に基づく)。
4.ボックスの形状変化と株価変動を合併し、トレンドの判定をします。即ち、 インパクトBA値(IBA)の連続係数が、連続して所定の期間、プラスのとき、買いシグナルが出ます。
買いシグナルが出たら、必ず買いを実行します。翌朝の成り行き買いで買い付けます。株数は最低単位とします(リスク分散+チャンス向上)。
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■エグジット(売却)ルール
- イタには三通りの売却ルールがあります。一つはインパクトBA値によるもの、他の二つはストップ・ロスおよびトレーリング・ストップによるものです。
1.インパクトBA値による連続マイナス傾向が検知されると、売りシグナルが出ます。
2.株価が所定のストップ・ロス、あるいはトレーリング・ストップのレベルに達すると、売りシグナルが出ます。
3.上記1、2の内、いずれか早く出るシグナルに即刻従います。
売りシグナルが出たら、必ず売却を実行します。翌朝の成り行き売りで売却します。
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●ストップ・ロス(損切り)ルール
- 買い付け後、株価が逆方向へ動いたとき、機械的にストップロス(損切り)を断行します。ITAはストップ・ロス(損切り)のシグナルを出しますから、それに従い必ず売りを実行します。翌朝の成り行きで売却します。
ストップ・ロスは前以てそのレベル数値を設定しておきます。0%からマイナス25%までで選択します。東証一部銘柄にのシミュレーションによると、マイナス10%前後で良い結果が出ています。
これまでの説明は、ロング・トレード(買いから入り、売りで手仕舞う)の例ですが、ショート・トレード(売りから入り買いで手仕舞う)でもストップ・ロスは有効です。
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●トレーリング(利益追従)・ストップ・ルール
- 買い付け後、利益が発生するまで株価が上昇すると、その利益を確保するために予め設定しておいた数値に基づき強制売却を促す、トレーリング・ストップ機能が有効になります。トレーリングストップの実行ポイントを定めるには二つの数値の設定が必要です。
1.達成利益: 買い値のパーセントで設定します。10〜30%など。
2.確保利益幅: 達成利益のパーセントで設定します。70〜90%など。
達成利益20%、確保利益幅85%の場合、実行ポイントは株価が達成利益の15%を割るポイントとなり、株価がこのポイントに達すると強制的に売りシグナルを出します。なお、達成利益が更に上昇すると、トレーリングストップの実行ポイントは比例して上昇します。また、実行ポイントは下方に向けて変更されることはありません。
これまでの説明は、ロング・トレード(買いから入り、売りで手仕舞う)の例ですが、ショート・トレード(売りから入り買いで手仕舞う)でもトレーリング・ストップは有効です。
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■手数料
- 手数料は片道設定です。シミュレーションでは1.2%です。
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